死んだ父親が住んでいた家のゴミ捨て THE FINAL

いきなりの終章です。死んだ父親が住んでいた家(アパートの部屋)のゴミ捨て THE FINAL。
いやぁ、長かった。たかがワンルームのアパートの一室に3ヶ月くらいかかったわけです。
自力で出せる市の可燃ゴミの日に出せるゴミ(衣服類・食器etc.)、市のリサイクル紙ゴミに出せるゴミ(書籍・ダンボール箱etc.)を全て出した後、ようやく大型ゴミを捨てるために便利屋さんに相談したのですが…

便利屋さんは大型ゴミの運び出しを手伝ってくれるだけで、大型ゴミを回収処分はしてくれない(最重要)。

イメージでは「家具類は便利屋さんに捨ててもらって終わり」だったのですが、現実は全く違ったというわけです。便利屋さんは不要ゴミ回収業者とは全く違うのです。(不要ゴミ回収業者に頼むと料金はめちゃくちゃ高くなる)
手順としては「便利屋さんに見積もり依頼(現地に来てもらって話し合い)」→「自分で市の大型ゴミ回収の予約をする」→「取れた予約日を便利屋さんに伝える」→「当日、便利屋さんが家具類など運び出して家の前に置いてくれる(作業終了後、その場で支払い)」→「市のクリーンセンターのゴミ収集車が来てくれるのを待つ」→「ゴミ回収車の人と共にゴミを確認し処分費をその場で支払い」→ゴミ処分終了 …という感じ。市によって大型ゴミの回収は色々なパターンが有るので実際にやってみるまで分からないというのもしんどいポイントですね…。
うちが持っている物件は尼崎市なので尼崎の「臨時ごみ」(引っ越しなどで家庭から一度に大量に出るゴミ)扱いだったのですが、これがですね曖昧な条件というか何というか…

[尼崎市の臨時ごみルール]
1世帯1回あたり、一辺が1.8mの立方体相当分の量まで5,400円。
目安は畳2枚に1.8mの高さ程度のごみの量まで。
上記の量を超えるごとに同額の料金が必要。(市内のコンビニなどで臨時ごみ処理券(1枚5,400円)を購入)


一辺1.8mの立方体…………う、うーん、それちょっと分かりづらいですわ…畳2枚って結構小さくないですか…?
「わかんねえええええええ」と心の中で仰け反る私に、便利屋さんは「大丈夫です! これなら処理券1枚でいけます!」と断言。
で、でもどう見ても厳しくないですか…と不安に思う私。
・高さのある縦長のタンス×1
・幅のある大きなタンス×1
・高さも幅もある本棚×1
・高さのある食器棚×1
・木製のそこそこ大きい棚×2
・小さめの収納棚×2
棚だけでこれですよ。うちの父親は本当に何を考えてたのか、一人暮らしのワンルーム(備え付けの大きなクローゼットが2つもある)にこんなバカバカと大型家具を入れて本当に(略)。
これに加えて布団(山ほどある)・中型サイズのこたつテーブル・テレビ台・アイロン台(アイロンなんてかけないのになぜ必要だったのか意味不明)・金属製の大きな物干し竿・何十年前のものか分からない電化製品類・めちゃくちゃ大きくて重い石油ストーブ・中型踏み台・意味の分からない金属工具類が山盛りetc.………これらを一辺1.8mの立方体におさめる???? 不可能では????

実はここまでにもう一悶着有ったのです。
私が便利屋さんに申し込みを済ませた後(現地での見積もり前)、母親が「全て捨てるんじゃなくてタンスとかはリサイクルショップに引き取ってもらえばいいやん。別にお金なんていらないから無料で引き取ってもらえたらいいよね!」と言い出しました。
言われた瞬間、私の心の中で暴風雨が発生。死です。

なぜこのタイミング(既に便利屋さんに「室内の全ての家具を捨ててもらいたいです」と伝えた後)でそういうことを言い出すのか…??????????????(気が狂いそう)
誰がそのリサイクルショップを探すんですか? 来てくれることになったとしてまず見積もりに立ち会わないといけないんですけど誰がスケジュール合わせて立ち会うんですか? しかもこんなクソごみレベルの昭和系家具を? 本気で引き取ってもらえると思ってるんですか??????????????(精神の死)

何なんですかね本当に。自分で全て手配して完了させるなら良いんですよ。でもうちの母親は言うだけなんですよ。
ストレートに怒ったところでうちの母には通じないので「そういうことは自分で全て手配してやって」と宣言し、便利屋さんの現地見積もり時には「申し訳ないんですが母親がリサイクルショップに一度見てほしいと言い出したので、ここにある全てのゴミを搬出することになるかどうかは分からないです…」と説明しました(申し訳ない)。
結局は母親が「リサイクルショップを探したり立ち会ったりするのはめんどくさいからもういいわ」と断念し(その程度の思いで私にクソどうでもいいストレスをかけ続けたことが最高に腹が立つ)、全ての家具を捨てることになったのですが。
そうこう言ってると、死んだ父親が親しかった近隣の個人経営の電気屋さんから電話。
「電気温水器に不具合が有ったので修理させてほしい」とのこと。問題の電気温水器は死んだ父親の部屋に設置されているものだと言うので、「大型家具類を捨てるために6/2なら便利屋さんと一緒に現地にいますから、修理のついでに冷蔵庫と洗濯機を持って行ってもらえると助かります」と特に何も考えずに依頼。

「一体どうなるんだろう…本当に無事に大型ゴミを全て処分出来るんだろうか…」と不安MAXで過ごしていたのですが、なんと本日は「災害級の大雨」予報日。
なんでよりによって…!?!?!?
暴風ではないものの雨の量が凄い、延々と大雨。
つらい………………………
ひたすらつらい…………………………………
不安MAXすぎて尼崎市(の家庭ごみ案内センター)に朝から電話してしまう私。

私「今日は豪雨ですけど、家の外にゴミを積み上げて大丈夫なんでしょうか…本当に取りに来てもらえるんでしょうか…」
案内のお姉さん「大丈夫ですよ! どんなに雨が酷くても取りに行きますから! 予定通り出しておいて下さい!」
どこの地でもそういう感じなんでしょうかね…。「災害級の大雨」だと予告されていても出動させられるクリーンセンターの人は大変すぎるのでは…(そして自分がそういう大変な作業をさせる側の人間になってしまうことが大変つらい)。

便利屋さんは男性2人で9:30過ぎに到着。
大雨の中、重い大型家具類など全てを運び出してくれました。そして素人では不可能なレベルのコンパクトな設置に成功!(めちゃくちゃ凄い…さすがプロは違う…)
1.8mの立方体と言われたら確かに何とかおさまってるような気が…?
11時過ぎに作業完了して費用は2万2000円(+税)でした。個人的には5万円分くらい働いてもらった感が有るので「やっすーーーーーー!! すみません!!」と心から思いました。
本当に凄い、よくあの大量のゴミをコンパクトにまとめられる(しかも大雨の中を)…もはや職人技ですよ…。

ゴミ回収は13時から15時の間で、電気屋さんが来るのは13時半。
そんなわけでお昼ご飯を食べに行ってみました。

プルドポークライス。流行ってるんですかねえ、最近よく見かけますね。
こういうアメリカ系料理店、我が地元にも出来てほしいです。アメリカ系料理店どころか我が地元は個人経営のカフェもあまり無い飲食不毛の地なので夢のまた夢ですが。

さて、部屋に戻って(もちろんまだ大雨状態)時間を潰していると電気屋さんが到着。
何度か私も会ったことのある業者さんなので一応安心して任せられる…と思っていたら、なんと「修理すべき電気温水器がこの部屋(父が住んでいた部屋)ではない(同じアパートの別の部屋らしい)」ということが判明。
えーーーーー…。
いや、本当に「えっ、どういうことなんですの」って感じなんですよね。だって自分達が設置した機器なのに部屋番号が分からなくなってるって一体どういうデータ管理なんですかね。「どこの部屋か分かりますか」と聞いても「多分、お隣の部屋かな…どうだったかな…」と自信無さげ。
しかも「当日にいきなり訪問はまずいですよねえ」とかチラ見されながら言われる。
大家の私に許可取れば行けるか?みたいな空気を感じるけれど、いやいや、私もこの物件は引き継いだばかりで事情を何も知らないですし、大家がいきなり予告無くやってきて「室内の電気温水器見せてもらえます?」なんて言われたら住んでる方も困惑するでしょうし無理ですわ…(でもうちの父親が生きていた頃はそういう無茶をやらかしていたのではと思ったりもする)。
「管理会社経由で住んでる方に連絡してみて下さい」としか言えず。まぁ、こういう事態が起きるのも父親のせいであって、きちんと管理会社に全て任せていたら起きていない問題なんですけどね…。(こういう些細なことがストレスとして積もっていって私の精神が何度も繰り返し死ぬ)
とりあえず冷蔵庫と洗濯機も運び出してもらったところで、尼崎市の家庭ごみ案内センターから「15分後に行きます!」と連絡。
私の想像では大型トラック(荷台が大きいトラック)が来て、作業員の方がポイポイッと荷台にゴミを載せて運んでいくのかなと…………思ってたんですよ…

なんと可燃ゴミの回収車と同じ(と思う)車が到着。
その場で全てを粉砕処理!!!!!!!!
その光景を見た時、本当に「嘘でしょ……………」と立ち尽くす感じでした。ショック状態。

ガガガガガガッバリバリバリバリバリッガガガガガッ
(大雨の中、近隣に響き渡る凄まじい粉砕音)

何もかも全て現場で粉砕。タンスも金属の長い物干し竿も石油ストーブもバッテリーのついた掃除機も何もかも全てを押し込んで粉砕。
飛び散る木片!
飛び散るガラス片!
飛び散るプラスチック片!
高齢の男性作業員の方3人とも顔面をガードしていなくて怖い!!(道路に飛び散ってるのも怖い)
大雨の中、物凄く頑張ってくださいました…本当に感謝しかないです…。
大量の大型ゴミでしたが、本当に5,400円で済みました。
(ところであまりにピンポイントな情報なので記しても意味が無いと思うのですが、尼崎市の臨時ごみで布団を出す場合は紐でくくったり袋に入れてはいけないようです。私は良かれと思って丸めて紐でくくって小さくまとめておいたのですが、圧縮粉砕しづらいようです。布団を出す時はそのまま畳んだ状態で出すのがベストだと思います)

「なんて有難いんだ、雨の中を男性3人がかりで粉砕処理して持って行ってくれて5,400円だなんて…安い……」と感動しつつ部屋に戻って、電気屋さんに冷蔵庫と洗濯機の処分費用を払おうとして「おいくらですか」と聞いたら

「じゃあ2万円で」

…………なっ(イメージしていたより高かった)(「じゃあ」って何)
2万円って、ちょっとあの、割高じゃないですかね…冷蔵庫と洗濯機のリサイクル料金(処分費用)ってそんな高かったかな………いや作業費と運搬費ってことか…にしてもちょっと高いような…………………
もちろん何も言わずに払いましたけど、思わずエディオンの価格表(リサイクル料金)を見に行きましたね私…。うーん。
人生色々有るな…………………………。

これにて終了です。「死んだ親が住んでいた部屋のゴミ捨て」完了です。
疲れました。父親が死んでからゴミの多い汚い部屋に絶望しつつ一人で黙々と片づけをし、可燃ゴミの日は始発のバスで駆けつけゴミ出しする日々………。
何がここまでしんどかったのか考えたのですが、意味が無いことを延々とさせられる感じがしんどくなるんですかね。意味が全く無いわけではないんですよ、ゴミは捨てているので部屋は少しずつ片付いていくわけですし。
それでも自分が住んでる場所ではないし、本当に虚しいんですよね…。「一人で何をさせられているんだ私は…」と何度も心が死にました。
私が大家ゆえに退去日が無い分まだマシでしたが、他人の所有物件だったら本当に大変だっただろうなと思います。年老いた親が賃貸物件に住んでる子の皆さん頑張ってください…。